福岡の文化的基盤を作ろうと、1962年、福岡の文化人や財界人が「九州文化推進協議会(後の福岡文化連盟)」を結成、様々な提言をしました。特に、芸術大学と美術館の設立に向けて、小池新二(1901~1981)がリーダーに抜擢されます。
1968年、小池新二は国立九州芸術工科大学(現・九州大学芸術工学院)初代学長に就任、異領域を横断する高次のデザイン教育に取り組みました。さらに大学退官後、福岡市美術館設立専門委員に就任。ここで開館記念としてアメリカ現代美術展を準備していましたが、途中から「これからはアジアの時代だ」と、アジアに光を当てる近・現代のアジア美術展(第1部1979年、第2部1980年)を企画しました。これが後に世界に類のない福岡アジア美術館の誕生(1999年)につながります。小池新二は、デザインとアジアの交差点に何を見つめていたのでしょう?
本展が、未来への創造的示唆を発見する機会となれば幸いです。「福岡アート&デザインの開拓者・小池新二展」会期:2025年9月3日~14日
11時~18時15分(最終日15時まで)
会場:ギャラリー風
