「小池新二展~福岡アート&デザインの開拓者」

 福岡の文化的基盤を作ろうと、1962年、福岡の文化人や財界人が「九州文化推進協議会(後の福岡文化連盟)」を結成、様々な提言をしました。特に、芸術大学と美術館の設立に向けて、小池新二(1901~1981)がリーダーに抜擢されます。
 1968年、小池新二は国立九州芸術工科大学(現・九州大学芸術工学院)初代学長に就任、異領域を横断する高次のデザイン教育に取り組みました。さらに大学退官後、福岡市美術館設立専門委員に就任。ここで開館記念としてアメリカ現代美術展を準備していましたが、途中から「これからはアジアの時代だ」と、アジアに光を当てる近・現代のアジア美術展(第1部1979年、第2部1980年)を企画しました。これが後に世界に類のない福岡アジア美術館の誕生(1999年)につながります。小池新二は、デザインとアジアの交差点に何を見つめていたのでしょう?
本展が、未来への創造的示唆を発見する機会となれば幸いです。「福岡アート&デザインの開拓者・小池新二展」会期:2025年9月3日~14日
11時~18時15分(最終日15時まで)
会場:ギャラリー風

福岡現在芸術ノート

武田義明・著「福岡現在芸術ノート」花書院、2021年10月1日 発刊 

販売店;金文堂(新天町店)、積文館(新天町店)、ジュンク堂天神店、amazon

――― 福岡で活動する現代芸術家とその作品についての論考25編

[目 次]

本書に寄せて…安永幸一
グループ玄…五〇年の軌跡とその周辺
井川惺亮…場所あるいは絵画としてのインスタレーション
宇田川宣人…板塀、あるいは記憶のスクリーン
貝島福通…平面からヒダへ
河口洋一郎…デジタル生命の宇宙
菊竹清文…情報彫刻―自然✕技術×人間
近藤えみ…白、あるいはトリルの響き
酒井忠臣…黒、あるいは無の輝き
田浦哲也…超現実的想像力の行方
中村俊雅…幸せのしずく
濱田隆志…〝芯〞を描く
原田伸雄… 踊ろう!肉体のロゴスよ
日賀野兼一 …海の上のアルカディア
平山隆浩…アートの種を育てる
黄禧晶(ファンヒジョン)…カオスから母なる海
古本元治…清風、地にあまねく
松尾洋子…奏でる、昇る
光行洋子…ニューヨーク×あるいは柳川、青の構図
森信也…哲学する画家
八坂圭…光を描く

障がい者たちの想像力 (コアサイドアートをめぐって)
東勝吉と湯布院町の人々…八十三歳からの水彩画展
岡本太郎と新天町商店街

ACTIVITY

ギャラリー風の通常展覧会以外の企画や活動
(企画展、雑誌発刊、出版、執筆活動など)

天神・梅花の宴/うたとアートのセッション

令和2年2月3日~9日、菅原道真公にちなむ天神の街にて、「梅」をテーマにうたとアートのコラボ展を催します。時に令なる新春、風さわやかに心和らぎ、咲き誇る梅が芳純な香りを漂わせています。福岡の歌人とアーティスト34名が集い、清らかな季節の喜びをうたや絵に表現し、新春の街を寿ぎたいと思います。